最先端の技術を用いた高速道路、ヘリコプター、初のジェット機飛行、
リニアモーターカー、電子顕微鏡、テレビ電話、コンサート技術、・・・
すべての発明、実用化に関わり指揮をとったのは、ナチスであり、ヒトラーだった。

今回紹介するのは、ナチスの功罪の「功」の部分にスポットを当てた本です。
2006年に発売されて5刷ですから、隠れたベストセラーではないでしょうか。

「ナチスの発明」


モノの発明だけでなく、源泉徴収制度などの税金革命、教育改革、
少子化対策などの制度の発明も紹介しています。

歴史的背景、政治的背景を交えて解説しているので、
700万人の失業対策のためにアウトバーン事業をはじめたこと、
ヒトラーの演説を多くの人に伝えるために、コンサート技術を開発したことなど
ナチスの発明たる所以がよくわかる内容です。

中でも有名なのは、「大衆でも買えるクルマを!」とヒトラーが
フェルディナンド・ポルシェに発明を指示し開発された大衆車「フォルクスワーゲン」。
その経緯についても紹介していますが、詳しく知りたい方には、下記がオススメです。

「ポルシェの生涯 その時代とクルマ」


F.ポルシェ博士の生い立ちから、VW計画の始まり、アウトバーンの建設、
ポルシェ356の誕生までを詳しく解説しています。

33万人から予約が入ったフォルクスワーゲンは、
第2次世界大戦が始まったため、40台生産した後、生産を軍用車に転換します。
そして、フォルクスワーゲンをベースに開発されたのが
小型偵察車「キューベル・ワーゲン」や、水陸両用車「シュビム・ワーゲン」です。
これらは、下記より詳しく知ることができます。

「Kubelwagen Type 82 In World War ��」


「水陸両用車 シュビムワーゲン VW TYP-166」


こうした数々の優れた発明やそれを実用化してきたナチスおよびヒトラーの原点は
第1次世界大戦後にヴェルサイユ条約で課せられた絶望的な多額の賠償金
(当時のドイツGNPの20年分)であり、大不況の中、
光明を見出すべく知恵を絞った結果だったといえます。

世界の景気回復にむけて学ぶべき点の多い1冊です。

(仕入担当:K.F)